みんなの鍵屋さんの鍵開け信念

何かと物騒な出来事がニュースやワイドショーを取り巻き、“お水”と“安心な暮らし”はお金を掛けなくても手に入るという古き良き日本の面影はどんどん薄れていくなか、これまで以上に一人ひとりが防犯について考る機会も増えましたね。巷では、明日起こるかもしれないさまざまな危険と、そこから身を守るためのいろいろな対策があちらこちらで叫ばれるようになりましたが、もっとも基本となる防犯。それが「カギをかける」ことではないでしょうか。

そんな時代の流れも手伝って、鍵メーカーさんが思考を凝らして考え出す新しい鍵は、どれもこれも「そう簡単に開くまいぞ」という顔をしています。もちろん、頼もしいなという良い意味です。安全や安心、そして大切なものを守ることがカギの使命であるならば、意としない場面での解錠を防ぐための工夫や試行錯誤は、是非これからも続けていただきたいものです。しかし、防犯性の高い鍵が考え出されていくことは、とても喜ばしいことである一方で、私たち鍵屋の「鍵開け」の技術が試されていることにもなるのです。鍵の防犯性能アップと鍵開けの技術向上は、常に表裏一体でなければなりません。鍵屋と名乗るからには、あらゆる鍵を開けることが私たちに課せられた使命だと考えています。

どこかで「鍵が開かない！」と困っている人がいる以上、たとえ、そこにどんなに複雑で難解な鍵開けが待ち受けていたとしても、私たちは絶対に諦めません。だって、鍵屋が鍵を開けることを諦めたら、一体その鍵は誰が開けられるというのでしょうか。開けられないから、どうしようもないから連絡をいただくのです。私たちは鍵を開けるための最後の砦なのです。もし、私たちが「すみません、開けられませんでした」と言ったらどんな顔をするでしょう。いえ、そんな顔は見たくもありません。鍵の解錠は、動作だけを考えたら、シリンダーの向きが回わるだけ。たったそれだけのことですが、その僅かな動きが与える影響の大きさを、私たちは知っています。そしてその先にあるあなたの笑顔も。人間が作ったものを人間が開けられないわけがない！そう、きっと「ゴルディアスの結び目」のように、必ず解決策はあるはずだ！みんなの鍵屋さんはいつもそんな気持ちで鍵開けに挑んでいます。